// Bullet Physicsとは


■なにそれ?■

Bullet Physics(ばれっと{ぶれっと}・ふぃじくす)とは、
当時SCEに在籍していたErwin Coumansが中心となって開発した、
オープンソースの物理演算系です。
すでにいくつかの映画・ゲームに使われており、評判も上々のようです。

その出自のため、Bullet PhysicsそのものはCellプロセッサによく最適化されていますが、 元々がコンパクトな造りになっているという性格上、
intel/AMDプロセッサ上でも非常によいパフォーマンスで動作する利点があります。
GPGPU的な加速機構も内包しています。

Mayaでは2012 SAPから、AMDが開発した
Bullet Physicsを操作するためのフロントエンドが実装されました。
(ただし解説ではMaya 2014 Extentionを用います)


■旧来のダイナミクスと比較すると■

今までのMaya Dynamicsでは、自己衝突判定を有効にしての物理演算は、計算速度の観点から実際のところほとんど不可能でした。
しかしBullet Physicsを使用すると、
数千単位のオブジェクトですらリアルタイムで計算することができます。
もちろん自己衝突判定ありです。
これは大きな進歩というか、画期的といってもよいと思います。

次回から、実際にBullet Physicsを使用していきます。